「社長!こんな会計事務所を顧問にすれば あなたの会社絶対に潰れませんよ!」レビュー

社長!こんな会計事務所を顧問にすれば あなたの会社絶対に潰れませんよ! 

著者:篠﨑 啓嗣 西川 佳德 のレビューです。

要約

以下のような会計事務所であれば、顧問料を月額20万円支払っても安い

  • 毎月の試算表は、翌月15日までに作成してくれる
  • 6か月後までの資金繰り表を作成してくれる
  • 金融機関対応をしてくれる

記帳代行のAI化(IT化)を提案してこない(対応できない)会計事務所には未来がない

私(うめさん)が読んだ感想

私も常々感じている「資金繰り表」の重要性を説いている点は非常に共感する。

学ぶ意欲のある経営者にとっては、財務会計まわりの基礎知識を色々と解説してくれており、勉強になる。

しかし、一定の財務・会計の知識がないと、読んでいて良くわからない部分があるかも。

基礎知識の説明に多くのページが割かれているため、会計事務所(税理士)の選び方の説明については印象が弱い。

学びになった点

損金で処理したお金が戻ってくるときには益金となるので、そもそも「節税」とは利益を繰り延べしているに過ぎない。

資金流出を伴わない経費計上は存在しない。下手な節税対策よりも、キチンと納税した方が財務を悪化させない。


会計事務所は職員一人あたり20~30社を担当しており、多忙で余裕がない。
→アドバイスをしたいと思っていても、できない。

会計事務所の職員は、税理士を目指して業務終了後に専門学校に通っている人も多い。

会計事務所の職員は大変であり、真面目で頑張り屋さんが多い。


月次顧問料は平均3万円ほど、決算報酬は毎月の顧問料の3~5か月分ほど。

会計事務所には報酬をプラスして、資金繰り表を作成してもらうべきである。


税務署は税務調査に入る前にKSKシステム(国税総合管理)を活用する 。

前期比で異常値の勘定科目があると、調査選定され、税務調査を受ける可能性が高まる。

税務調査に強い税理士はこれを理解しており、新たに顧問契約を開始したとしても、時間をかけてゆっくりと対応していく。


  • 年商10億の会社・・・自己流で資金繰り表をつくれる
  • 年商30億の会社・・・有能な経理担当者がいて、すぐ資料を作れる体制がとれている
  • 年商1~3億の会社・・・資金繰り表を作成している会社はかなり少ない


資金繰り表は管理会計のカテゴリーである。

会計事務所は財務会計はわかるが、管理会計に疎いケースがある。


銀行は短期融資を(面倒だから)嫌がる。

短期融資の割合が増えると、長期融資の割合が減少する。

長期融資が減少すると、月返済額が減少するので、資金繰りが楽になる 。


個人資産があることは、銀行から融資を受ける上で有利に働く。

社長にこれを理解してもらい、銀行に情報開示するようアドバイスすべきである。


税理士は適正な納税のために決算書を作成するので 貸借対照表よりも損益計算書を重視する傾向にある。

→貸借対照表の作成が適当になるケースがある。


売上が10億円を超えたら、社内にプロ経理パーソンを養成する。

プロ経理パーソンの養成はコンサルタントを使い3年がかりで。

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