<丸作製麵へのコンサル-5>売上分解ツリー

(「丸作製麵」という仮想顧客に対するコンサルティングです)


クロスSWOT分析を行う過程で確認できたことがあります。

それは、「丸作製麺」が売上を増やすための基本的な取り組みができていないことです。

当HPで主軸としている「売上は方程式である」という視点で検討してみたいと思います。

上記は「売上分解ツリー」と呼ばれるものです。

売上の構成を示しているものですね。

丸作製麺においては、いずれについても取り組みが不十分なのですが。


一番のポイントは、そもそも「新規顧客数」を増やす取り組み

すなわち「認知人数」、「来店率」それぞれを高める取り組みが

十分に実施できていないことです。


新規顧客を安定的に確保しないと、リピーター数も減少してしまいます。

なぜなら、リピーター数は自然に減少してしまいますので。


「丸作製麺」における現状のマーケティング(広告宣伝)活動は以下の通りです。

・自社のホームページはない
・無料の範囲で「食べログ」「ぐるなび」を利用している
・たまに地域のフリーペーパーに掲載をしている

とりあえずのことは実施していますが、戦略的ではない状態です。


ここでは、「認知人数」を増やす取り組みについて検討したいと思います。


認知人数
=ターゲット人口
×「丸作製麺」情報への接触率
×「丸作製麺」情報の注目の集めやすさ

上記のような認知人数の方程式が成り立つと思います。


ターゲット人口を増やすには

  • 老若男女問わず、幅広い顧客をターゲットとする
  • 近いエリアだけではなく、遠いエリアの顧客もターゲットとする
  • 日本人だけではなく、外国人もターゲットとする


「丸作製麺」情報への接触率を高めるには

  • WEB(自社HP、グルメサイト、ネット広告)やSNS(X(Twitter)、インスタ、FB)など、情報媒体を増やす。
  • WEB、SNSでの情報発信回数を増やす
  • SNS等で、顧客に情報を発信してもらう
  • リアルでの情報媒体および情報発信回数を増やす
    (看板、新聞折り込みチラシ、ポスティング、カーラッピング、催事イベント参加など)


「丸作製麺」情報の注目の集めやすさを高めるには

  • WEB、SNSにおいて、発信するコンテンツ(記事・写真)の質を高める
  • WEB、SNSにおける情報発信のコツを学び、実践する
  • リアルでの情報発信の質を高める(看板の工夫、色使い、キャラクター、効果的なキャンペーン)


さて、ここまで書いておいて、何なのですが。

実は、書いておきながら、気になるところがあります。

それは、「老若男女問わず、幅広い顧客をターゲットとする」という項目です。

なぜだと思いますか?





マーケティングを行う際、一般的には、「ターゲットを絞れ」と言われます。

誰にでもアピール=誰にも選ばれない

八方美人は良くないということですね。

しかし、「丸作製麺」は宇都宮市内にある、ごく平凡な「うどん店」です。

(※念のためですが、「丸作製麵」は架空のうどん店です。)

立地的に、ターゲットとなるエリアは限られます。

ターゲットを絞りすぎると、「ターゲット人口」が少なくなります。

すなわち、新規顧客数を増やすのが難しくなってしまいます。



「丸作製麺」へのコンサルティングは開始したばかりです。

十分な情報はなく、分析ができていません。

しかし、ヒヤリング等を踏まえた仮説として、「ターゲットは幅広く」

としたいと思います。



次の記事では、「新規顧客数を増やす」ことを目的として

STP分析→ポジショニングマップの作成を行っていきたいと思います。




ここまでのところで、あらためて確認いただきたいのが、

「売上は方程式である」

ということです。


たとえば、上述したところでは、

「WEB、SNSにおいて、発信するコンテンツ(記事・写真)の質を高める」

ということについて、

=(適切な記事内容×適切な記事量+適切な写真×適切な写真量)×適切なレイアウト

という方程式にできるかもしれません。


さらに、

「適切な写真」

=一目で必要な情報を理解できる構図×色合いの良さ×光の陰影×・・・

などと分解できるかもしれません。


言えば切りがないのですが。

逆を言えば、すべての改善の取り組みは

「新規顧客数」を増やすことにつながり

「売上」を増やすことにつながるのです。



さらに補足ですみません。

新規顧客数=認知人数×来店率としていますが

「来店率」について簡単に触れたいと思います。


「AIDMA」という記事にて紹介しているところですが

< Attention(注意) > 「丸作製麺」を認知してくれた顧客に対して、

< Interest(関心) > さらに興味を持ってもらい

< Desire(欲求) > 美味しそうだな、行ってみたいなと思わせ

< Memory(記憶) > 今度行ってみようと印象づけ

< Action(行動) > 実際の来店に結び付ける

ことが、来店率の向上につながります。

それぞれ< I >、< D >、< M >、< A >

を高める方程式を作り、それを実行することが必要です。

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